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ある新聞を妻と見ていると南流山にオムライスが美味しい店が載っていて、それが何と私が仕事で良く通る場所に有り、それがまた私が良く入っているセブンイレブンの前に有るとのこと。「あそこにレストラン有ったかなぁ…?」と半信半疑で行ってみると、確かに有りました(当たり前だね)。駐車場は店裏に2台分、そして少し離れた場所に2台分(離れている駐車場の場所は店の前に書いて有ります)。
「広告後で混んでいるのでは?」と思い、昼時間を少しズラして入店しましたが、テーブル席はカップルや奥様達で満席状態。カウンターに座ったら、身長の低い妻は「座ったはいいけど前に行かない…(涙)」なんて言うので椅子を押してあげたりして(笑)材質が良いのか、椅子は結構重い造りになっています。
ここの厨房はラーメン店のようなオープンキッチンになっていて、盛り付け等がカウンター席から良く見えます。家族で切り盛りされている中で、気持ちの良いほどテキパキと動いているのは「お母さん」。オーナーシェフはどの方なのか解らないけど、実際仕切っているのはお母さんだと思われたので、私が勝手にこの方をオーナーシェフだと思うことにしました(^_^;
このお母さんシェフ、本当に見ていて気持ちが良い。無駄な動きは一切無く、次から次へと作り上げていく動作を見ているとホレボレしてしまいます。最初は「テーブルが良かったかなぁ」と思ったのですが、結果的にカウンターで大正解でした。私はランチメニューから「地養鶏ソテー」、妻は「地養鶏オムライス」を注文しました。セットにしなかった理由は1日16個限定の「チーズケーキ」を食べたかったから(セットのデザートには付いていないんです)。そしてデザート3種盛の「トライアングル」も注文。
お母さんシェフの(こういう呼び方で良いのかな)機敏な動きを見ながら待っていると、そんなに待たずにソテーとオムライスが到着。岩手産の地養鶏を使っているソテーは柔らかくて味もしっかりしています。付け合わせには漬け物と根昆布等も有り、ここは個性が感じられる部分でしょうか。オムライスは日替わりで、月水金日は生クリームのソース・火木土はトマトソース(祭日の場合は月曜日営業)となっています。この日は生クリームソースでした。
ここのケチャップライスはピラフのように炊き込んであり、非常にフワッとしてサッパリしています。使っている玉子は、よくこだわりの店等で紹介されている自然卵を使っており、火の通り具合が良くてフワフワ。そしてソースですが、具材にベビーホタテが使われているんですけど、それが全く生臭くない。後で話を聞いてみると○○○で下処理をされているとのこと(気になる方は行って聞いてみてね)。生クリームも高価な物を使用し、コクが有って、オムライスとのマッチングは絶妙。
先程から誉めてばかりですけど、この店の何が気に入ったと言われれば、その「塩加減」です。私はよく「外食というのは濃い目の味付けで丁度良い」と言うんですが、それは『味が単調』の場合。ここのように各調味料の使い方に必ず意味が有り、バランスが取れている場合はこのくらいが丁度良いんです。逆に言えば、良い素材を使用しても、単調の味付けで濃い目に作ってしまったら、素材の持ち味を台無しにしてしまいます。こちらの料理はきちんとバランスを考えて味付けされているので、食事後に喉が渇くといったことが有りません。
期待のデザートですが、盛り付けをしてくれる時に「トライアングルのシャーベットを少なくしてチーズケーキを少し足しましょうか?」と言って頂いたんです。「そんな事をして頂いて良いんでしょうか?」と聞くと「食べ物好きそうな方だから」と(笑)
妻は美味しい物を食べると「おいしー♪」を連発するし、私も「う〜ん♪(美味しい時は強く音程が上がる)」と唸りながら食べるクセが有るんですね(いったいどんな夫婦だ)。そして2人共ニコニコしながら食べる。多分カウンター越しにそれが聞こえた(見えた)んでしょう。嬉しいお言葉に「是非お願いします」とワガママ言ってしまいました。
私達夫婦は今まで美味しいババロアに当たった事が無く、ババロアには何の期待もせずにこの歳まで生きて来たんですが、ここのババロアを頂いて「これがババロア?」と驚きました。今まで食べた物とは全く舌触りが違い、濃厚で非常に美味しい!
そしてシャーベットを頂いてビックリ。イチゴとメロンのシャーベットは、元の果物をそのまま食べているかのような味で、全く嫌味が感じられません。話を聞けば、果物の使用量は何と60パーセント!こんなに贅沢なシャーベット、今まで食べた事が有りませんでした。
チーズケーキを頂いてまたビックリ!(今日は驚いてばっかりだなぁ)。フワッと仕上げているのに味が濃厚で、それでいて後口が良い。これってどうやって作っているんだろう…。
時期になると「洋梨のシャーベット」も作るそうで、これがまた美味しいのだそうです(絶対に食べるぞ!)。
話をすればその人が本当に料理が好きかどうかが解りますでしょ?どうせお金と時間を使って食べるならば、私は料理に愛情を持って作っている人の所に行きたいわけです。こちらのお母さんシェフは「最初に洋梨のシャーベットを作った時に、自分で『美味しい!』と思ってしまいました」と笑っていましたが、作り手が「これ美味しい!」という物を出しているお店ってなかなか無いんじゃないでしょうか。それを誰が食べても美味しいかというと、それはそれぞれの好みが有りますから別の話として、最低でも作っている人が食べてみて「美味しい」と思う物を出して頂きたいわけです。それは自信を持って作っているという事に繋がりますからね。
素材にも気を使い、下処理も手抜きをせず、真面目に作った物を愛情を込めて提供するレストラン。そしてアットホームで気軽に美味しい物が食べられるお店。私が「こういうお店を作りたい」と思っている、そのまんまのお店が見付かりました。
開店してから4年目。そろそろブレイクしても良いでしょう。いや、遅すぎると思います。開店して暫くの間、看板も作っていなかったと話してくれました。こういう真面目で美味しい店に限って謙虚なのは何故でしょうね。食べてみれば、料理の原価はかなりかかっている事が誰にでも解ります。でも「お客さんに食べてもらって、美味しいと思ってもらうのが一番の幸せです」と言うお母さんシェフ。毎日早朝から仕込みをしているシェフの瞳は、とっても輝いて見えました。
(2004.6.4 たいちょ)
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